今回は「食べられない原因」について
「食べられない」と一言で言っても内容は様々あると思います。
食欲がなく食べられない、歯が痛くて食べられない、ムセてしまって食べられない、疾患があり制限のために食べれない等、「食べられない」という言葉にも色々です。
デイサービスご利用いただいているI様 84歳 認知症のある女性
ご利用当初より、ご自身で手を出されることもなく食事意欲もなく、食べるときにムセがあり嚥下機能の問題も疑われていました。
それから声掛けの工夫や食事形態等の変更なども検討していましたが、
大きな改善がみられませんでした。
しかし、ある時期から急にご自身で食事に手をつけるようになり、食事中にムセることなく食べれるようになっていました。
サ高住に入居されており、スタッフの方から「ご家族様の都合が合わず、しばらく受診に行けていないので認知症の薬が切れてしまっていて今飲まれていない。」とのこと。
ただ、「薬を飲んでいないときの方が活気があり食事も食べれています。」とスタッフの方から教えていただきました。
薬の切れている間の状態の報告をケアマネージャーへも連絡し、ご家族様と主治医のほうで薬の見直しがされました。
抗精神薬や抗うつ薬には個人差はありますが、副作用として食欲低下がみられることがあります。
高齢者になると持病も多く、たくさんの薬を服用されている方がほとんどです。
機能面だけでなく、服薬による副作用の影響についても周りで気付ける環境づくりも摂食・嚥下に対するアプローチのひとつです。
在宅での生活状況の把握にも力を入れ、これからも支援して参ります。