厳しい暑さが続いておりますが、皆様どうお過ごしでしょうか。熱中症に注意をしながらも、まだマスクの外せない生活が続いています。今日はそのマスクの下、お口の中についてお話したいと思います。
口の中を綺麗に保つことは、全身の健康状態の維持と向上を目指すケアであると、世界では言われています。
口の健康は全身の健康に影響しており、歯周病菌は脳梗塞や動脈硬化、心筋梗塞、誤嚥性肺炎などの病気にかかるリスクがわかっています!
その為、口腔内を清潔に保つことが、とても重要になります。
口腔ケアの必要性
①口には食べ物カスが残りやすく、温度や湿度が口腔内の細菌にとって住みやすい環境である為、細菌が繁殖しやすい。
②口腔内を清潔に保つ自浄作用のある唾液も、高齢者になると唾液の分泌量が減ってしまう。またマスク着用により、口呼吸となりやすく乾燥しやすい。
口腔ケアを行う目的
●口腔内を清潔に保つ
歯周病を始めとする細菌による病気を防ぐことや、口臭の改善にも繋がります。
●口腔機能の維持・向上
口腔ケアをすることで、話す、食べるなどの口の働きや舌の機能を維持・向上させることができます。生活の中の楽しみの一つである食事の楽しみを増幅させてくれることで、QOLの向上にも繋がります。
●誤嚥性肺炎などの感染予防
口腔ケアをすることは、口の中の細菌が減るため、細菌を含む唾液や食べ物が誤嚥され、肺などに細菌が侵入することで発症する誤嚥性肺炎を防ぐことができます。この誤嚥性肺炎による死亡者数は近年、増加傾向にあります。
●味覚の改善
口腔ケアを行うことで舌の汚れを綺麗に取り除くことで、味を感じやすくなります。味覚の改善は食欲不振や低栄養状態の予防に繋がります。
●認知症を予防する
口を開けたり閉じたりして噛んで食べるという行為は、脳に酸素を送ったり刺激を与えたりするため、中枢神経を活性化し認知症を予防するとされています。歯が20本以上残っている人に比べて、歯がなく入れ歯も使っていない人は、認知症になるリスクが1.9倍も高いと言われています。
口腔ケア用品について
高齢者の方や、自分ではケアが難しい方も多くいらっしゃると思います。お口の中はデリケートな部分でもあるため、他人に見せることに抵抗を感じられるとも思います。しかし、上記でお話したように、口腔ケアを行うことで多くのメリットがあります!最近では、訪問してくれる歯医者さんも増えてきました。
お口にお悩みがあれば、いつでも訪問看護師にお気軽にお声掛けください。