初めまして。看護師の山岸綾子と申します。
私はこれまで、消化器外科・内科、救急などで勤めてきました。
私には忘れられない患者さんがいます。半身麻痺があり、サポートを入れてひとり暮らしをされていた方が入院してきました。再梗塞の為、全麻痺、嚥下障害、失語症を認めており、体調があまり良くはなく、ご本人は「自宅へ帰りたい」と強く希望してるものの自宅への退院は困難で施設への転院となりそうでした。
そんな時、自宅退院を受け入れる訪問看護が見つかり、無事に自宅へ帰ることが出来たのです。10日ほどでお亡くなりになりましたが、その10日間は好きなものを食べて、飲んで、過ごされたそうです。サポートがあった事で住み慣れた自宅に帰る事ができ、ご自身らしく過ごすことができたと強く実感した症例でした。
以前から、入院した時の「点」だけのその人をみるのではなく、その人の人生の一部に寄り添える訪問看護に関心があり、この事をきっかけにより訪問看護師として働きたいと思うようになりました。住まれた自宅で季節を感じながら、その人らしく、安心して過ごせるようにサポートさせて頂きたく思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。