こんにちは。めでぃはあと北摂の中村です。
1月ももう終わり。もうすぐ2月がやってきます。
早い~。毎年思ってることですが、年々誕生日までの1年が短くなっているような気が・・・。
冬は寒がり&肩こりの私にとってはとても苦手なシーズンなので早く暖かくなってくれるのは
嬉しい事なんですが、もちろん冬と同じスピードで春も過ぎ去ってしまうので・・・。
またもの凄いスピードで一周回って冬がやって来るんですよね、これが(苦笑)
さて、今回は久々に外来での栄養指導のお話です。
今回のエピソードの主人公は、50代男性。糖尿病。(仮にFさんとします)
私が栄養指導を担当させて頂いて、既に1年半になる患者様です。
体格は長身で細身、普段の食事もほぼ適正量。
お仕事をされていてとてもお忙しいので、多いとは言えないですが、一応運動習慣も有り。
一見問題ないような方なのですが、唯一、飲酒の習慣が・・・。
ビールを1000ml(500ml缶×2本)の365日。
一番最初に栄養指導先の先生から「中村さん、なかなか改善に向かわない患者さんなので、
栄養指導で何とかしてあげて貰えないかなぁ・・」と依頼を受けた時は
もっと飲んでおられたのですが、初回の面談から
「酒をやめろと言う指導なら聞きませんよ」オーラ満開の方だったので、
まずは月に1度栄養指導の場で飲酒も含めた食生活について考える時間を作ることから
始めました。
本当は血糖コントロールが余りよくない方だったので、何度も「禁酒」を口にしそうになりました
が、そこはぐっとこらえて患者さんの話を聞きながら、少しずつアルコールや食事について
一緒に考えるようにしました。
他の患者様よりずっとスローペースではありましたが、いつも飲みたいだけ飲んでおられた
アルコールを1日ビール2本までと決め、糖質70%オフ⇒糖質0で低アルコールにと、本当に
ちょっとずつちょっとずつ、時にはもとの状態に戻ったりもしながら、それでもご自分の意思で
行動を変えてこられました。
もちろんアルコールだけではなく、食物繊維の摂取量を増やしたり、運動の量を増やしたり
というような事も取り入れながら1年半を過ごして来たのです。
しかし、ちょっとずつ行動変容はあったものの、毎日1Lのビールを飲みながらの
血糖コントロールでは結果は付いてきませんでした。
本来、糖尿病の方は禁酒が原則です。
飲酒が許容されるのは、以下のような条件をクリアしている場合に限るとされています。
①血糖コントロールが長期間良好な場合
②体重は標準体重以下
③インシュリンや血糖降下剤を服用していない
④飲んでも一定量で止められる
(目安は2単位以内)
⑤合併症がない 等々・・・
そして、この患者様の場合、クリアしていたのは②と⑤だけです。
この1年半、少しずつの前進を見守りながらやってきましたが、合併症の事を考えても
これ以上この状態のまま栄養指導を続けるのは限界だと思い、「今日はこの患者様を
怒らせてでもアルコールを半分に減らす提案をしよう!」と心に決めて指導に臨み
ました。
私:「Fさん、今日はちょっと聞いて頂きたい事があります」
Fさん:「先生、私もちょっと報告がありまして・・。今年に入ってからビールを1日500mlに
しだしたんです。あんまり欲しくないなぁと思う日には350mlの時もあります。」
私は思わず「・・・へっ??」と聞き返したくらいです。
Fさん:「いやぁ~、私は人にやれ!と言われると反発してやりたくなくなるんですが、
1年半ず~っとお話聞いてきて、やっとなんとなく自分から酒を減らしてみようと
思うようになったんです。
どこまで続くかわかりませんが、今年はぼちぼちやってみようと思います」
勢い込んでいた分、ちょっと肩すかしの感もありましたが、1年半かけてご自分で
アルコールを減らすという結論に達された事は本当に大切な事だと思います。
ご自分でも感じでおられるように、ここからどれだけ継続できるかが大変なのですが、
せっかくのFさんの「やる気」、今度こそ結果につなげられるようサポートしていきたいと
思っています。
はーと&はあと 管理栄養士 中村 愛
北摂の様子は『もっと☆めでぃ北摂ブログ』でもご紹介しています。見てくださいね~!
またまた、新しいお店へ「食べ歩き」してきました。
烏丸御池に程近い「ルナール・ブルー」(フレンチ)
コストパフォーマンスの高い、なかなかお勧めのお店でした。