食事療養のサポートを現場から発信

高尿酸血症と腎臓病

こんにちは。めでぃ北摂の島田です。

今回は、尿酸と腎臓病についてのお話です。

先日新規のお客様のところに訪問したときのこと

その方はご高齢の男性で高血圧症をお持ちで、
通院先のクリニックで栄養指導を受けておられいるのですが
なかなか低塩食が実践できず
塩分制限した食事を食べて体験してみたいとのことから
はーとに申し込まれました。

やや過体重で血圧が高く、中性脂肪が非常に高かったです。
コレステロールや血糖は基準内か少し高いぐらいで
そんなに気にするほどではなかったのですが
とにかく、甘いものがお好きで
あわせて塩分の取りすぎがみられました。

定期的に検査もされていて、緩やかではあるのですが
腎臓の機能の数値を示すクレアチニンが1.4mg/dl(基準は男性1.1以下)まで
上がってきている。
これ以上悪くならないように食事療養が必要なタイミングです。

当然、腎臓病対応の塩分と蛋白質を調整したお食事をお持ちすることになったのですが
検査数値をみていて気になったのが
尿酸が服薬管理で7.0mg/dl(基準は7.0未満)と
やや高い数値だったのです。

コレステロールやLDL(通常悪玉コレステロール)が
高くなかったので、それほど気にせず
なぜ尿酸が高いのかが、そのときはわからず
遺伝性か体質からくるものかな~
腎臓系の数値とは別もの程度に考えていたのです。

が、

気になってよくよく調べてみると
腎臓が悪くなる原因として高尿酸もありうるのでした。

現在では腎炎や糖尿病からの腎疾患が増えているのは
周知のことで、そちらに気をとられてしまい
高尿酸から尿路結石発症などを経て腎臓が緩やかに悪くなる
生活習慣病の合併リスクを見逃していました。

たしかに、そう考えると、この方の場合肥満等から高血圧→高尿酸となり
腎臓が悪くなられたことが推測でき
尿酸の原因となるプリン体を管理することが腎臓悪化の防止になることが
はっきりとしました。

もちろん、塩分と蛋白質を控えるという大前提はかわらないのですが
主因の背景を見間違えていました。

AだからBという安易な発想で物事を捉えてはいけないということですね。
反省です。
もっともっと広い視野でお客様に接しないと、と思いました。

高尿酸と腎臓病の関係を気づかせてくれた今回のお客様に感謝です。

P.S
グットなタイミングで4/21のNHKきょうの健康で、高尿酸についての
番組が放送されていて、やはりそこでも尿酸と腎臓の関係性を
お話しされていました。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

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