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透析療法を受けている方の高リン血症について(一般論)

最近、遠くは車で近くは歩いて出掛けることが多くて自転車に乗る機会がほとんど無かったので久しぶりに自転車で買物に行きました。自宅近くに比較的長くて急な坂道があります。行きは下り坂なのでスーっと気持ちよく走って行きましたが帰りは当然の登り坂、最初は自転車を降りてゆっくり押して登るつもりでいたのですが坂道に近づくにつれ、なぜかチャレンジしたくなり、勢いをつけて登り始めました。かなりの急勾配で300mくらいある長い坂道、55歳になった自分には結構きついが登り始めた以上、途中で止めるのも悔しく、無理して登りきってしまいました。
次の日、痛ッタタター、全身筋肉痛で体中シップ薬だらけ・・・。

【高リン血症って何?】
今回は、透析療法を続けている方の高リン血症についてです。一般の人はリンとカルシウムが体内でシーソーのようにバランスが保たれています。リンは体内に入ると一部は腸で吸収され残ったリンは便と一緒に対外へ排出されます。健康な人は腸で吸収されたリンと同じ量のリンが腎臓から尿へ排泄されるので体内に溜まることはありません。
ところが透析患者さんでは腎臓の機能が低下し、腸で吸収されたリンを尿へ排泄することが出来ず、体内に溜まってきます。透析をすることでリンを体外へ出すことは出来ますが健康な人の2/3程度であり、1/3が排泄できず体内に蓄積してきます。
このような形で排泄できなかったリンが徐々に溜まって「高リン血症」になります。
また、透析患者さんでは活性型ビタミンD3(血液中のカルシウムを増加させる働きがある)が産生されなくなるため、血液中のカルシウムが低下してしまいます。
リンとカルシウムの代謝バランスが崩れると「高リン血症」と「低カルシウム血症」、そしてPTHが過剰に分泌される「二次性副甲状腺機能亢進症」になります。そうなるとPTHが骨を壊してカルシウムを血液中に補おうとするため、骨は作られるより、壊されるスピードの方が速くなり、骨がもろくなり、骨や関節の痛み、骨変形、骨折などの原因となります。
難しいことを書きましたが要するに血液中のリンが高い状態が長く続くと骨がもろくなり骨折などを起こし易くなるということです。
透析療法と薬、食事療法を併用することで予防することが出来ます。医師に相談し、高リン血症を予防・改善てください。
食品中にリンを多く含むものには次のようなものがあります。摂りすぎに注意しましょう
「丸ごと食べる小魚類・桜えび・スルメ・あさり・肉類・乳製品・豆・ナッツ類・卵黄・ハムやかまぼこ等の練り製品」
㈱はーと&はあとライフサポート 管理栄養士 鈴木隆二

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