食事療養のサポートを現場から発信

思い込みは禁物です!

こんにちは。めでぃはあと北摂の中村です。
いよいよ8月も20日を過ぎ、学生さんたちの夏休みももう間もなく終了ですね。
昨日自宅の近所を通っていると、地蔵盆で集まっている子供たちに出会いました。
まさしく、夏の終わりの行事ですよね。
私が地蔵盆を楽しんでいたのはもう十何年も前の話ですが、袋一杯に詰められたお菓子を
貰って、はしゃいでいる子供の姿は今も昔も変わらないなぁ・・・と
少しノスタルジックな気分になるような夏の終わりの光景でした。


さて、今回はお客様とのやりとりの中で「思い込みはいけない」と実感したお話です。
M様は約2ヶ月前から食事の利用をスタートされた茨木市在住の女性のお客様。
6月に高血圧症で入院されていたため、退院後は一日6g以下の塩分調整の食事が
必要でした。
ご利用当初から塩分にはとても神経質になっておられ、1食2g以下の食事であるにも
関わらず「私には濃く感じる」と仰るほどで、ポン酢も使われずレモン汁だけで魚等も
召し上がっておられました。
なので、私の中で勝手に「M様はとても厳格な塩分コントロールをされているので、もちろん
基本的な減塩の手法については良くご存知のはず」と思い込んでしまっていたのです。

しかし、そんな厳格な塩分制限をされているはずだったM様から
「むくみが出てきたので、一度相談に乗って欲しい」との連絡があり、
正直内心(何で?あんなに薄味を続けておられるM様がむくみ?食事以外の原因じゃない
だろうか・・・?)
と思いながら、ご自宅を訪問させて頂きました。

いつもはお電話や、訪問しても玄関先でお話しすることが多かったのですが、
この日は「玄関先は暑いから、良かったら私の部屋に上がって」と言われ
M様のお部屋に上がらせて頂いて、いつもよりも腰を据えてゆっくりとお話をする運びと
なりました。

私:「ん~?Mさんみたいに薄味を心がけておられるのに、むくむなんて・・?何か普段と
   違う食事をされたりしました?」

M様:「そんな今までと変わった事はしていないと思うけど・・・」

私:「何が原因ですかね~?」
・・と聞いた後、何気なく「汁物は飲まれますか?」とお聞きすると、
M様は「だしを効かせて、味噌は少なめにして薄味のものを飲んでいるわ」とお答えになり、
(そうだよな~)と思いながらも、これまた何気なく「じゃあ、だしはかつおと昆布でいつも
作ってらっしゃるんですか?」とお聞きしたところ、
びっくりする答えが返って来たのです。

M様:「え?顆粒のだしの素だけど。あれだと調味料が少なくても美味しいし」

私:「・・・・・(驚きの余り、絶句)・・・・」

そうです。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、市販の顆粒だしの素には結構な量の
塩分が含まれています。

私の中では基本中の基本項目だったので、M様のように減塩に真剣に取り組んでおられる
方なら、もちろん当然ご存知のはず・・とすっかり思い込んでいました。

これは・・もしかして、他にも思い違いをされてる事があるかもしれない・・・と思い、
他にお使いの調味料を確認させて頂きました。
すると・・・
①塩控えめの味噌=減塩味噌と思っておられた。
(製造メーカーによっても多少の差がありますが、塩控えめは20%塩分カット、減塩味噌は50%
 塩分カット)
②ノンオイルドレッシングは塩分も控えめだと思っておられた。
(見せて頂いたドレッシングは大さじ1杯で、約0.8gの塩分が含まれていました)
③漬物を我慢する代わりに市販の「がり」を食べておられた。
(もちろん、市販の「がり」にも塩分は含まれています)
④ソーセージは塩分が多いと聞いておられたので、代わりに魚肉ソーセージは安心して
 たべておられた。
(その魚肉ソーセージには1本あたり約1.2gの塩分が含まれていました)


といったような思い違いが発見されました。
これにはM様もびっくり!
私が申し訳なくなるほど恐縮・反省され、さっそく忘れないように紙に大きく書いて
冷蔵庫に貼られるとの事でした。

今回の件で、正面からはもの凄く厳格にコントロールしておられるようでも、
細かくお話を聞いてみると、ちょっとした思い違いが食事療養の足をひっぱってる
場合もあり、いくつかの会話のやり取りだけで思い込んでしまうのはいけないなと
思うお客様との出来事でした。

            


                             はーと&はあと 管理栄養士 中村  愛


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