食事療養のサポートを現場から発信

コントロールが良くても・・・

こんにちは、京都管理栄養士の松政です。

50歳代、女性のお話。
はーと&はあとを利用され、もう10年近くになるT様。
糖尿病で自分ではなかなか食事がうまく作れないからと夕食を利用されています。
現在のHbA1cは5.7、最近自己ベストを更新中。
インスリン注射をされていたこともありましたが、現在は薬でのコントロールに変わっています。
薬なしでのコントロールを目指しておられます。

運動も頑張っておられ、毎日1万歩は歩いておられます。
甘いものも多くならないようにと自分でコントロール。
そんなT様もこの10年間、順調に下がってきたわけではなりません。
HbA1cが8%ぐらいになり、不良状態になったこともありました。
その時は、確か、アイスクリームにはまってしまったことが原因でした。
運動を全くやめてしまわれたこともありました。
そんなT様は、今はコントロールは良好です。

ただ、最近気になるのは、朝昼のバランスの悪さ。
野菜不足が目立ちます。
朝はパン、ヨーグルト、果物。昼も面倒だからとうどんを外で食べる。
家の隣にパン屋ができたからと少し菓子パンをつまんでしまうこともあり。

いくらコントロールがいいからといって、バランスが悪くてはいけません。
野菜類はビタミン、ミネラル、食物繊維の補給源としてとても重要です。
ご飯、肉、魚など糖質、タンパク質、脂質などの三大栄養素が、体の中で十分に力を発揮するために、少量でも重要な役割を果たします。
そのため、主食、主菜、副菜を揃えてることが大切なんです。
そんなことを普段の世間話も交えながら、T様とお話ししました。
「わかっているんだけね・・・」とT様。「気を付けます」と言ってくださいました。

T様はそうではありませんが、「コントロールさえよくなれば、何を食べてもいいでしょう!?」という考えの方がたまにいらっしゃいます。
検査の数値にこだわるあまりに、食事量を急激に落としたり、バランスが悪かったり。
先日もクリニックで野菜ジュースのみにしているとおっしゃった方がいました。
一時的コントロールや検査値が良くなったとしても、長い目で見ると決して良いとは言えません。
きっとまた元に戻るでしょう。
食品、食材の持つ意味などもちゃんと説明し、自分の頭で考えてもらえるように指導していこうと思います。


はーと&はあと管理栄養士松政千佳子

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