食事療養のサポートを現場から発信

難病に四苦八苦

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

皆さん節分には太巻きを食べましたか?僕も皆さん同様福を巻き込み、大切なご縁を切らないためにしっかり東北東を向いて完食しました!

 さて、今日は年末からご利用のF様(80歳代、女性、高齢夫婦)に訪問した時のお話です。

ご相談の第一報は担当のケアマネジャーから

「現在入院中だが、退院が近くシェーグレン症候群と診断されドライマウスで口の中が乾燥してうまく食事がとれないみたい、退院にむけて人工唾液を使用することを検討しているが合うかどうかはわからない。そんな方に対応した食事はありますか?」

最初お聞きした時は、頭の中は???でまったく意味が分からず、状況をヒアリングするので精一杯でした。とりあえず訪問日を決めケアマネジャーと一緒の相談訪問にお伺いすることに。

(シェーグレン症候群:シェーグレン症候群(SS)は、歴史的には1930年にスウェーデンの眼科医シェーグレンによる関節リウマチ(RA)を合併した乾燥性角結膜炎かんそうせいかくけつまくえんの報告が最初です。1933年にドライアイドライマウス、関節炎の症状をもつ19例を発表して以来、報告者の名前をとりシェーグレン症候群と名づけられました。

 慢性唾液腺炎だえきせんえんと乾燥性角結膜炎が主な症状ですが、全身の臓器の病変も伴うため、内科、眼科、耳鼻科、歯科口腔科の各科が共同して診療を進める必要のある病気です。医学上の分類では膠原病こうげんびょうに含まれます。

 血液検査では多様な自己抗体が陽性になり、多臓器に特殊なリンパ球の浸潤しんじゅんも認められ、自己免疫疾患のひとつとして位置づけられています。病変は唾液腺、涙腺だけでなく、全身の外分泌腺に生じる可能性があります。

 1993年度の厚生(当時)省特定疾患自己免疫疾患調査研究班の検討によると、シェーグレン症候群の有病率は人口10万人に約15人とされています。男女比は1対14で女性に多く、発症年齢のピークは40~60代となっています。都道府県により異なりますが、難病特定疾患と指定されて医療費の補助を受けられるところもあります。)だそうです。初めて知りました

どうしてよいかわからず、でも咀嚼嚥下が問題ではなくドライマウスが原因で食事がうまくとれないみたいだということは確認。

デイサービスの看護師太田さんにシェーグレン症候群についてレクチャーしてもらい、人工唾液の使用方法や主に食事での注意点(刺激のあるもの、口腔内を傷つける可能性のある食品やレモンなどの酸味の強い食品は避ける、イメージ口内炎を起こした時に避けた方がいいものは避ける方がベストなどなど)を一夜漬けで暗記。

人工唾液のサンプルをもらって自分で試しに使ってみて口の中がぼとっとするような感じを体験(とろみ液を口いっぱいに含んだような違和感かな...と勝手にイメージを膨らませて)いざ、訪問です。

 

1.病院で試した人工唾液は熱が出て体に合わず、少しはでている唾液を頼りに食事をすることで在宅復帰されたこと。

2.年明けの2月頃には手術が控えているので体力つけるためにもしっかり食事は取るように指導されたこと。3.食事制限は特になしだか、病院ではお粥に刻み食だった。

との内容から刺激性がなく消化の良い食事を一日一食はしっかり食べてもらうことからスタートで栄養コントロール食軟菜食を夕食にご利用いただいています。

唾液不足は食後の残渣も口腔内に溜まりやすいので食後の口腔ケアもご提案。通われているデイサービス(残念ながらはーとのデイではありませんが)のスタッフにもケアマネジャーさんからお願いしてもらいました。

予定ではそろそろ手術のためご入院なのですがまだ連絡はなく、近々確認と相談かね訪問予定ですので後日談は次回以降に書きます。

 

勉強不足で難病に四苦八苦でしたが、まだまだ自分の知らない病気で食事に困っている方はいるということを改めて痛感。在宅での新しい発見とご縁をチャンスと思ってスキルアップに役立てたいと思います。

 

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

 

 

 

 

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