こんにちは、京都管理栄養士松政です。
毎日暑いです。この暑さが、あと数か月続くのかと思うと・・・頑張りましょう!
さて、ある利用者様のお話です。
80歳代、男性、慢性腎不全、ご家族様と同居のK様。
食事の管理はお嫁様がされており、お嫁様が忙しい週末の週3回だけ、はーとの栄養コントロール食をご利用されています。
ご本人様もお嫁様が頑張ってくれていることを分かってか、薄味を継続されています。
もちろん、病状が悪化しないようにとも思っておられます。
ただ、やはり、ご家族で食卓を囲むと、みんなが食べているものをうらやましく思われるようです。
そして、そんなK様を見て、お嫁様は、「みんなと同じものを食べれないかな?」と思われるのです。
そして、お嫁様より、質問がありました。
「麺類は食べたら駄目ですか?」と恐る恐る聞かれました。
よく聞くと、夏場は素麺やそばが好きで去年はよく召し上がっておられたようです。
ただ、退院後、初めての夏を迎えるにあたり、麺類は塩分が多いのであきらめていたけれど、少しだけでも食べさせてあげたいとのこと。
「なるほど!その思い、私もお手伝いしたい!!」ということで、「大丈夫ですよ!」とあっさりOKした私。
ただし、頻度が多くなり、塩分が多くなったり、バランスが崩れてしまうとよくないため、食べ方を説明しました。
麺類は、作る過程で食塩を加えます。
茹でる時点で塩分は多少、お湯にはでていきますが、なくなるわけではありません。
ちなみに茹でた麺100gあたりの塩分の目安は、そば0~0.1g、うどん0.3g~0.5g、そうめん0.2~0.3g、中華麺0.2g~0.4g。
大体、一玉200~240gです。
そして、一番の問題は、食べ方です。お出しやつゆが濃くなりがちです。
市販の希釈タイプのつゆは、1回量の塩分量が、2g~3gですが、みなさん、もっと濃くして食べているように思います。
そのため、減塩が必要な方は、減塩タイプのものを使用するのもいいと思います。
また、使う量を減らし、大根おろしに絡めるのもおすすめです(カリウム制限がある方は、大根おろしの汁は絞ってください)。
最近は、特殊食品で減塩タイプの麺も売っています。K様も試されました。
こんな感じで、食べては駄目と思っているものでも、食べ方次第では食べることができます。
食事療養は、制限ばかりのイメージがありますが、制限ばかりではないのです。
私は、そんな食事療養を提案し、お客様の食べたいを叶えたいと思っています。
食事療養が必要な方、一緒に頑張りませんか!?
はーと&はあと 管理栄養士 松政千佳子