食事療養のサポートを現場から発信

デスカンファレンス

こんにちは。 京都 管理栄養士 相山です。

明日から、4月!4月は、それぞれ新たな出発点からのスタートの時期ですね。

桜開花宣言もでて、少しずつあったかくなり気分もうきうきです。

   

そんな今日、元利用者様 O様のデス(終了時)カンファレンスに参加してきました。

デスカンファレンスは、「亡くなった患者のケアを振り返り,改善点や反省点を見直し、今後のケア の質を高めること」を目的として開催されます。

今回は、訪問看護さんからの呼びかけにより開かれ、ケアマネージャーさんから声掛けをいただきました。

脱水や、誤嚥性肺炎の既往歴があり、病院から在宅に戻ることが難しい方でしたが、入院中だった本人様の「家で過ごしたい」という強い意向のもと、在宅チームで支援した事例でした。

          

O様は、独居。95歳。認知症あり。身寄りの方なし。

私が、O様に初めてお会いしたのは1月初旬。

1月中旬に退院されるとのことで、退院時カンファへの参加依頼がありました。

病院では、ミキサー食。ミキサー食でも、ムセがあり、食事もスムーズに進まず熱発もあり。

どれくらい食べていただけるのか、何が好きで食べてもらえるかを探りながらの食事スタート。

初めてお会いしたときはベット上で寝ておられ挨拶もほとんどできませんでした。

       

2回目に、お会いしたのは退院日。とてもとても寒い日でした。

毛布に包まり小さくなって帰ってこられました。ヘルパーさまも勢揃いで、「Oさん!退院おめでとう!!お家ですごせるね!!」とたくさんの声かけがあり、Oさんは言葉を発せられることはほとんどなかったですが大きくうなずきがありました。

          

3度目の訪問は、2月初旬。お食事状況が気になり、ケアマネージャーさんと訪問。

お届けした、ミキサー食はあまり減っておらず、熱も続いているとのことでした。

介護ノートには、「本人の嫌がる援助はせず、O様の意思に身をまかせましょう」と書かれていました。

それの言葉は、「看取り」を意味するものでした。

食事も、なかなか入らない状態が続いていましたが、ペーストの大学イモを7口ほど摂取。

「Oさん。甘いもの好きでしょ。イモあまくておいしいね」というと、目は閉じたままでしたが、大きくうなずいてくれました。

ここ最近で、一番水分も食事も摂れたとヘルパーさんが言ってくださりました。

それから、4日後、O様はお亡くなりになられました。

O様は入院前、あんぱんが大好きで5つ入りのあんぱんもいっきに食べてしまうことがよくあったそうです。

今振り返ると、あんこのペーストを食べさせてあげたかったな・・・・

今は、天国で大好きなあんぱんをいっぱい食べておられると思います。

出会って短い期間でしたが、O様やまわりの在宅チームに出会えてよかったです。

そして、本人のニーズを尊重し、他職種連 携で在宅チームをつくることの大切さを改めて実感しました。

     

O様のご冥福を心からお祈り申しあげます。

   

はーと&はあと 管理栄養士 相山 華菜

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