こんにちは。
京都 管理栄養士 原です。
35度以下の日が続き涼しく感じる毎日です。しかしまだ暑い日は続きますので熱中症にお気を付け下さい。
さて、91歳のお母様と同居の息子様が、お母様が最近急に食事が入らなくなって心配されているとケアマネージャーより連絡があり、一緒に訪問させて頂きました。
口腔内の状況は歯が前の下の歯が1本ある以外は欠損されており、歯茎で食事を取られている状況でした。
日中の多くの時間をベッド上でお過ごしで、一日1食ヨーグルトにアミノ酸のパウダーを付加して、肉じゃが等の惣菜などを少量摂取されておられたのが、最近はほとんど食べられなくなってしまっているとのこと。
MNAで栄養状態をスクリーニングすると14点満点中1点と低栄養でした。またアセスメントでは16点満点中3.5点で、やはり低栄養でした。
普段はベッド上で寝ておられるが、トイレには壁をつたって歩いていかれる為、ふくらはぎの周囲計23センチではあるもののご自分の体重を支え歩行できる筋力は残っておられました。(これはとても驚きました!)
この方の身長と体重からHarris-Benedictの式より基礎エネルギー消費量を算出すると、784kcal、寝たきりの為活動係数1.0、ストレス係数を1.0として計算すると、一日の必要エネルギー量は784kcalでした。
息子様としては、お母様に経口で食事を取って欲しいと言うのが一番の希望であり、その次に今以上に体重を増やしていければと思っておられました。
この希望に沿うように、1ヶ月1kg程度の体重増加の為、一日のエネルギーに233kcal付加した1017kcalのエネルギー摂取が必要でした。
食欲が低下されているため、食事以外での補食、水分摂取の水分にもエネルギーが追加できる事が必要になりました。
歯がない為、食事はタベルソフトおかずのみ200kcalに自宅で炊かれるご飯(160kcal)にカロリーたんぱく質アップの為に下記の商品を提案しました。
PFCパウダーで50kcalアップと蛋白質の付加
その他の補食として
アイソカルゼリーHC150kcal
リハタイムゼリー100kcal
エプリッチドリンク143kcal
を提案して、お口に合うもので効率よくエネルギー、蛋白質、水分を摂取して頂けるように提案させて頂きました。
食事量が低下されても、ご家族の希望はやはり普通のお食事に近い形態の食事をお口から取って、今の状態を維持したいという希望でした。
今後も喫食状況を見ながら、サポートさせていただく予定です。
はーと&はあと 管理栄養士 原