食事療養のサポートを現場から発信

栄養管理を含めたリスクマネジメント

こんにちは、カスタマーセンター管理栄養士の島田です。

担当のブログが更新できてなくご心配おかけしました。まだ寒い夜が続きましたが暖かくなってきて、さすがに少しずつ薄着になり・・・春までもうすぐですね。3月は会社としては年度末で今年の振り返りや来年の計画などでバタバタですが、よい2019年度を迎えられるよう準備はしっかりしたいと思います。

さて、先日栄養士会の研修会でリスクマネジメントについて学んできました。

栄養に関して、どのようなリスクが潜んでいるか症例から学んだり、グループワークしたり、新しい目線で症例を見ることが出来てよかったです。ただ、どうしても管理栄養士という目線からしかリスクをみれないと在宅でのリスクを軽視してしまうことになっていて気づきの感度を上げる必要がありそうです。

例えば、透析治療中の方で、最近むせることがあって、残食が多い。でも家族は普通食をたべさせたいと考えているというケースのリスクは?といわれると

1.誤嚥性肺炎 2.食形態があっていない 3.エネルギー・蛋白が足りていない 4.感染症にかかりやすい 5.認知症になりやすい 6.隠れ脱水などが栄養面のリスクとして考えられますが

在宅(おもに介護)という目線に立つと、

7.本人の嚥下能力と家族の思い(普通食を食べさせたい)のズレ 8.嚥下食を作る家族負担 9.活動量低下による医療・介護費負担の増大 10.褥瘡ケア などもリスクとして考えられ、栄養面だけリスクマネジメントできれば、状態がよくなるというものでもないことを認識しながらアセスメントしないといけません。管理栄養士がマネジメントすべきリスクではないかもしれませんが、そういうリスクがあるなという感度は磨いておく必要を感じました。

さらに別の研修では給食マネジメントの講義もあり、異物や衛生面、災害時の給食リスクについて最近の事例(地震や天災)の時に他社ではどのような対策を講じているのかを勉強できました。

特に施設などでは食事の提供が必須となり(在宅も同じではありますが、よりマストで)ガス・電気が使えない状態での食事提供を想定したリスク管理をされていたので備蓄管理も含めて大変さを学びました。

ちなみに、給食マネジメントの講義の方に、異物は何万食に対してどれぐらいの割合であれば、及第点かお聞きしたところ、はっきりとした業界内での基準はないものの、10万食に1回ぐらいであればすごくいいほうと教えてもらいました(あくまで参考値ですけど) 数か月に一回ぐらいは致し方なしということでしょうか。異物混入・誤発注・盛付ミス・記載ミス・連絡不備など、ヒューマンエラーは無くしたいですが、気を付けていても永遠にゼロにはならない以上、出来る限りコントロールできる仕組みを2019年は作りたいです。

ヒューマンエラー.JPG

そこで、最近読み始めた本。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

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