島田天心のブログの最近のブログ記事

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

今回は先週末に参加したプライマリ・ケア学会のお話です。

9月15日に兵庫医療大学にて『日本プライマリ・ケア学会 近畿地方会』が開催され参加してきました。

そもそも、そのような学会があることも知らなかった僕ですが、以前より懇意にしていただいている開業医の先生より教えていただき今回初めて参加してきました(ちなみに、前年は京都で、来年は大阪・豊中市で開催されます)

先生から(豊中市医師会の先生です)

「いま来年の学会運営委員をしていて、どのような地方会にするのが盛り上がるのか構想を医師会を中心に多職種連携で取り組んでいるところ。在宅訪問栄養指導している管理栄養士の方々の協力も得られると会も盛り上がるのでないかと思っている」と今年に入りお話をいただいていました。

「是非協力させてください」といったものの、どのような学会なのかも知らない状態だったので、同じく在宅訪問栄養指導をされている病院の管理栄養士の方と勉強&視察を兼ねの参加です。

ご存知の方もおられる思いますが、プライマリ・ケアとは・・・「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」また包括的医療を受けられることです。(詳しくはプライマリ・ケア連合学会で検索してみてください)

まさに在宅ケアの概念です。そのため講演や症例発表なども在宅訪問を行っている開業医・訪問看護・ケアマネジャー・訪問リハビリの取り組みなど多職種の方が、在宅でのケアの取り組み・課題・問題点などが議論されていました。今回の近畿地方会のテーマは【地域で絆(つな)ぐ生命(いのち)と健康ばくらし】です。

しかし、残念ながら管理栄養士が発表されている症例は少なく、在宅訪問栄養指導の発表やパネル展示もあまりありませんでした。以前はもっとあったようですが・・・先生や一緒に参加した管理栄養士の方とも「もっと管理栄養士が参加できる会だと面白いのにね。」とちょっとびっくりした感じです。
ただ、発表内容は在宅での透析患者の栄養管理の取り組みや認知症患者のケアについて、また嚥下・咀嚼に問題のある方へのアプローチなど、すべて僕たちが今取り組んでいる課題ばかりで、やはり多職種の人も僕たちと同じような方の医療やケアで悩みながら協同と連携を図って総合的な医療や介護に取り組まれていることを改めて再確認しました。そこに管理栄養士が1職種として参加できていない現状には残念さと力不足(PR不足)を痛感しましたが、逆にまだまだ活躍できるチャンスはあるな!と前向きに思考変換できた学会でした。
来年の豊中開催にむけ、どのような形で協力できるかはまだわかりませんが、少なくても在宅訪問の管理栄養士としていい発表をできるよう力をつけていきたいと思います。

 

 はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

 

 

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

少し涼しくなってきましたね。やっと電気代の負担も少し緩和されそうです。

さて、先日箕面市中央地域包括支援センター主催で開催された

「認知症の理解について」に参加してきました。

 地域包括支援センターで取り組まれている『地域で安心して住み続けるための地域包括ケア』の一環として圏域内の事業所のネットワーク会議を開催し、認知症ケアについて話し合いを!ということで、長年箕面市で配食サービスを行っている、はーと&はあとにもお声掛けいただきました。

セミナーでは最初に認知症サポーター養成講座を聞き

次に6グループに分かれて認知症患者の事例や各事業所での取り組み、課題などがディスカッションされました。

僕のグループはヘルパー事業所責任者、特養の生活相談員、福祉用具レンタル担当員など様々な職種の方がおられるグループでとても有意義な情報交換ができました。

今回の参加で改めてわかったことは、認知症患者が非常に増えていることです。認知症になる割合は(一昔前は10人に1人といわれていたようですが)

●65歳以上で6.7人に1人 ●85歳以上の2.5人に1人といわれているようです。

アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭型と認知症を発症する原因は様々ですが、これからはいままで以上に接し方が大切になってくることを勉強しました。

ディスカッションでは、認知症をお持ちの方のご家族も高齢で介護者側にも認知がでてくるケースがあること。ご家族がご自身の両親の認知症の進行を認めたがらず、サービス提供者とご家族との間で連携・コミュニケーションがうまくいかないケースがあること。事前説明では了解を得られていたのに訪問サービス利用の初日で拒否をされてしまうこと。また、認知症が疑われるときにどこに受診すればいいのか、わからないという相談が多いこと。などが課題と今後の取り組みとして上がられていました。

配食サービスをご利用の方の平均年齢は間違いなく65歳以上です。認知症の方が6.7人に1人もいる割合ではありませんが、間違いなく増えていく認知症の利用者への接し方について、今一度考えさせられるセミナー参加でした。

 

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

 

 

 

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

熱帯夜が続く酷暑ですね。僕の自宅では冷房を22度設定にしても

日中の熱を吸収した部屋の室内温度は30度までしか下がりません。省エネに貢献したくても室内温度が下がらないとお手上げです。

(冷房つけっぱなしで寝ても28度って、どういうことやねん!夏が嫌いになりそうです)

 

さて、今日は先日クリニックに栄養指導にこられた高齢ご夫婦のお話です。

S様ご夫婦。ご主人80歳、奥様77歳。娘様も一緒に指導を受けにこられました。指導が必要なのは奥様の方です。

奥様、数年前に圧迫骨折をされてから家事炊事が手につかず、いまではすべてご主人がされています。最近は、少しずつですが以前のように自分の周りのことができるようになり始めたところです。

その期間、家にずっといた生活をされていた時の不規則な生活の影響もあり先月検査で糖尿病と診断され薬を処方されていました。少し自立への意欲も見られてきたことから指導を受けて食事の見直しをということでご主人・娘様同席での指導となりました。

 日頃の食事をお聞きすると、朝・昼が軽めで夕食は比較的しっかり食べているという典型的な夕食偏重の食生活をされていました。

肝機能の数値もASTとASTの差が激しく、血液検査の結果からも夕食偏重が見て取れました。1日あたりの総摂取量は多くはありませんが昼夕のバランスを夕食を控えて昼にしっかり食べるようにお話し、どうしたら昼にバランスのよい食事がとれるかというところで、健康食をご提案。

 娘様も毎日の食事援助は大変と思っていたようで、週に数回ご夫婦でバランスのよい食事を心がけていただくきっかけに昼食の利用をご提案

 血糖・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)ともに軽度の異常値のため、今食事バランスを気を付けてもらえればしっかり安定させることができることを指導。(一緒に食べる順番、食後の体操などもセットで指導しました)

 娘様も福祉のお仕事をされていて色々ネットなどで配食サービスを探されていたようですが、栄養バランスがとれていて、週に数回頼めて、1食ずつ届けてもらえるような希望に合った配食がなくお困りだったようで

「まさに、私が探していたお父さんたちにぴったりのサービスです。すぐお願いします」と指導日の後すぐご利用いただくことに。

配食スタート後も、昼夕のバランスを考えながらご夫婦ともしっかり召し上がられています。

二か月後にはまた血液検査と栄養指導にこられます。それまでしっかりと在宅での療養に取り組んでいただきたいと思います。

 

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

※暑さで頭がボーとしている方に、頭の体操を※

 先日、あるお店で見かけたなぞなぞです。

『なんかい戦っても4回目には負けてしまう、いきものってなあに?』

小学校3.4年生のレベルらしいですよ。皆さん答えわかりますか。

 

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

今年の暑さは僕たち以上に利用者さんやご高齢の方にはつらい夏になりそうですね。体調不良や脱水によるご入院が先月から非常に増えているのを実感します。水分補給の必要性と体調管理の難しさを痛感します。

さて、今回は初めて栄養指導にこられた方のお話です。月に1回整形外科に通院されている方に栄養指導を行っていて、指導患者の半分は高尿酸血症の患者さんなのですが、今回は初めて栄養指導にきていただいたKさま、70代男性。

これまでも尿酸が高かったようですが、先生から(他クリニック)は薬だけ処方され特に指導を受けることはなかったとのこと。今回なかなか尿酸が下がらないことから当クリニックを紹介され栄養指導をうけてもらうことになりました。

指導にこられて開口一番。Kさまより

「先生、今日は尿酸が高い原因と食べてはダメなもの、食べていいものを教えてください。そしたら今日からはそのとおりの食事をします。ダメといわれたものは一切食べないつもりで今日指導を受けに来ました!」と気合十分で指導がスタート。

 食生活をヒアリングすると

1.ビールは毎日欠かさず飲むこと

2.イカ・タコ類が好きでよく食べること

3.奥様が料理には鯵や秋刀魚などの干した魚をよく使用されること

が判明。(すべて尿酸を上げる原因です。)

尿酸を上げるもとのなるプリン体の多い食品摂取に偏った食生活であることをKさまにお伝えし、なぜ高尿酸が痛風を起こす原因になるのかを説明し、それを予防・改善するためにはどのような食生活をされたほうがよいのか・・・と話を進めていくと、徐々にKさまの気合がしぼんでしまいました。

好きなもの、よく食べているもののほとんどが高尿酸にとってリスクが高いものであることがわかり

「先生、私、よく食べるものばかりですわ。それを止めたら食べるものありませんね」と最初の気合の入ったコメントは、とても実行不可能なことであることを知り、ショックを受けられたようです。

「食べるのを止めることではなく、頻度と食べ方を気を付けるようにしてください」とフォローし

1.ビールに頻度を少し控えてもらうこと

2.水分をしっかりとって尿酸値を下げること

3.イカ・タコ・干した魚など、プリン体の多い食品は奥様に気を付けてもらって食べすぎないようにすること

をお願いしました。(野菜は毎食欠かさず食べられていたので、尿をアルカリ化するためにもこれからもしっかり食べてもらうこともお願いしました)

最後は食事療養への気合を取り戻されたKさまから

「もっと、早くに教えてもらえていたら気を付けられたのに、薬だけで全然食事のことを教えてもらえなかったわ。今日は来てよかった」と言っていただきましたが

「まだまだ修正可能な段階ですので、今日から気を付けてもらえれば大丈夫です。今からでも十分療養には意味ありますから。二か月後によくなったKさまに会えるのを楽しみにしています」とお答えしました

今日から出来ることがある間に指導に来ていただけてよかったです。 

 

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは、北摂管理栄養士の島田です。

暑さが厳しい夏。でも、ビールがおいしい季節、夏。

今年はビールの出荷数が増えているのではないでしょうか

僕は確実に飲む量が増えてます。汗をかく量も増え、暑さに耐えれず冷房生活で電気代も増えています・・・たぶん。

 

さて、今日は先日ご訪問したH様80歳代女性。140cm、27kg。低栄養の方のお話です。入れ歯が作れず、なかなか食事量が増えないまま少しずつ体重が低下して緊急入院を今年になって数回繰り返していたそうです。

病院では軟菜食を食べられていたようで、退院後はご家族が軟菜食をご用意される予定でしたが、ご自宅では軟らかく料理することが非常にむずかしく、栄養もなかなかとれないということから配食をご利用いただくことに。

塩分制限の指示もあったため、最初は軟菜食と塩分調整食の2種類をそれぞれ試食してもらい、食べやすかった軟菜食を利用いただくことになりました。訪問の時は、ケアマネジャーさんからも「水分と食事をとることは今のH様の仕事ですよ」との援護射撃をうけ、H様からも「いままで欲しくなければとらなかったけど、これからはしっかりとるようにします」といっていただきました。

今のところは喫食量は概ね6割程度...補助栄養食品としてアイソカル飲料もお渡ししていますが、まだまだそちらまで口にする余力がなく栄養を十分にはとれてない状況です(点滴も週3回受けながら療養中です)

それでも、食事の内容や味については「上手に作ってくれていて、助かっている」とお声をいただいています。

まずは食べることに意欲を持ってくれたので、よいスタートが切れました。これからは栄養量を増やせるようアプローチして低栄養の改善をサポートしていきたいと思います。

 

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

 

 

 

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