島田天心のブログの最近のブログ記事

こんにちは、北摂栄養士の島田です。

23年度も終わり、新年度に突入しました。
新学生や新社会人で通勤電車もバスもいっぱいです。
4月はこんなに混むのに、GWすぎると人数も他の月と変わらず
普通に戻ってしまうのが不思議。あの人々達はどこにいってしまうのでしょうか。

さて、先日ケアマネジャーさんからご相談を受けたKさま
他社の配食を利用されていましたが、腎臓の数値が上昇し
蛋白制限20~30gと先生から指示があり私どもにご依頼となりました。

訪問は、ご自宅でKさま、Kさまの娘様、ケアマネジャーさんの
4人でどうやって蛋白質制限を行っていくかを相談
Kさま、在宅酸素されていますが会話は問題なく食欲も体調も安定されています。

いままで召し上がられていた配食さんの1週間の献立を拝見し
塩分はだいたい1.5~2.5gの幅で平均する2.0g
蛋白質は1食あたり12gと少ない時もありますが20gオーバーの日も
あり平均すると15gぐらいとられています
(これはおかずだけで!ご飯をプラスすれば20g近くとっている計算)

状態の経過を見るために検査は1週間ごとに行われていて
尿素窒素(BUN)が100→87→97と超高め
でもクレアチニン(Cr)は2.55→1.71→2.10とびっくりするぐらいの
高さではありません。カリウムは大丈夫。
利尿剤を止めたり、薬の種類を変えたりしてもなかなか安定しないことから
塩分管理だけでの安定は難しい、たんぱく質制限もと先生が判断されたようです。

まず、お伝えしたことが
クレアチニンの数値に対して尿素窒素が異常に高く体に毒がたまっているため
その毒を出すことに専念される必要がありという事実
方法は二つ
1.毒を体に入れないこと(たんぱく質を少なくすること)
2.毒を体の外に出すこと(カロリーをとって排泄力をアップすること)
1のために、食事を変えて1食あたりのたんぱく質は15gの食事にすること
(これで昼・夕あわせてたんぱく質は30g+朝食分となり今より10g程度
 抑えることができます。朝の牛乳も当面禁止しました)
2のために甘いゼリーや缶詰を必ず食べること
(K様、甘いものは好きでないようでしたが、毒が少なくなるまで
 薬と思って食べてもらうことにしました)

それでも、先生の指示の30g以下を実践するのは困難です。
そこで
『1をされて明らかにたんぱく質を摂る量は減りますから
 それで様子をみてください。それでダメであれば、
 低蛋白米という腎臓病用のたんぱく質を除いた特殊食品と配食のおかずを
 組み合わせることで、さらに10g弱制限することができるので、ご相談ください』
娘様も、ケアマネジャーさんもいきなり食事内容も変わって
特殊食品を使っては本人負担が大きいと納得いただき
段階的に取り組んでいかれることに合意いただき利用スタート
(半分以上の強制的な面もありながら)

しかし、翌日先生に経過と内容を報告したところ
「え?20g~30g内で蛋白制限してほしかったらお願いしたのに
 大丈夫(かなり不信感あり)無理なの?」といわれ
改めて上記を説明
「昼夕でかなり蛋白制限できますし、30g以下は実際には難しくても
 30gオーバーぐらいで抑えることはできます。
 そもそも、いままでがとりすぎていたので、これで十分だと思います。
 でも、先生がどうしても30g以下絶対とのことでしたら
 特殊食品の話はご家族やケアマネジャーさんにしていますので
 使うことは納得はしていただけると思いますが、どうしましょ」
 (大丈夫っていいきってしまった。ほんまに大丈夫なんか~)
「ちょっと、考えてみます」と電話を切られ
再度お電話いただくと
「入院していた病院に確認したところ、入院中も同じぐらいBUN高かったようで
 Kさまに関してはそれぐらいが普通だそうです。
 先生がいわれたとおり、当面食事だけで蛋白制限をお願いします」と
いっていただきました。
(ほっ。よかった。見立てが間違っていたらアウトやったわ)

高いのが普通といわれても、少しでも体の毒が少なくなるよう
フォローしていきたいと思います。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは。北摂管理栄養士の島田です。

花粉のせいで、目元がかゆい。目薬必須の季節になってきました。
幸いなことに、花粉による鼻水・くしゃみはひどいほうでは
ないので助かっています。
今年は春一番がふかなかったようで、季節の変り目を感じづらい春先です。

さて、本日は医院に栄養指導へこられた方とのお話です。
50代女性、やや肥満症で脂肪肝の疑いあり
血糖、コレステロールとも少し基準よりオーバーしていました
先生から糖尿病、脂質異常症改善のためカロリー指導のオーダーがあり
減量に取り組んでもらうよう継続指導していた3回目のこと

「コレステロールや減量改善ためにも肉類より魚類・豆類をメインに 
 とくに青魚を週3回は食べてくださいね」とお願いしていましたが
「先生、それがなかなか、嫌いではないのだけど、週3回は食べてられないです
 週1回ぐらいかな」
「特に青魚でしたら何でもいいですよ。鰺、秋刀魚、鰯、まぐろ、鰤、鯖・・・」
「私、鯖がだめなんですよ~。以前スーパーで買って食べたときに
 気持ち悪くなってしまって、あれ以来ダメなんです」
「あっ!わかります。僕も以前、スーパーの鯖で気持ち悪くなったことあります
 なんなんですかね、あれ。大丈夫な時がほとんどですけど
 少し体調が悪いと惣菜の鯖を食べた後って気持ち悪くなりますよね
 僕も、鯖の惣菜は買わないようにしてるんです。」
「そうそう、やっぱり鮮度の問題なのかしら
 主人が釣ってきた鯖は大丈夫なんですけどね」
「ご主人、釣りされるんですか?」
「いえ、漁師なんですよ。それも趣味でやってる」
「え?趣味で漁師ですか。」
「ええ、まあ。もともと釣り好きが高じて自分の船を買って
 それまでしていた仕事は職場の人に任せてしまって
 いまじゃ、1年の半分は海に出ていて、ほとんど家には
 帰ってこないんです(^^)」
「へ~すごいですね。」と鯖アレルギー話から話題が広がり
(なるほど、だから初回の時に自炊しているけど1人分しか
 作らないといわれていたのか。と納得
 指導とは関係ありませんが、40~50代女性へのヒアリングって苦手です。
 指輪していないけど、結婚されているのか、どうか。とか
 ご主人はいても子供はいるのか、いないのか。とか
 自分より年下の男性栄養士にプライベートなことを話すのに
 抵抗を示すのかオープンなのか。とか
  
 いつも当たり障りのない話から少しずつその方の実像を把握できるよう
 興味を示した話題は繋いで繋いで共有項目を増やしていきます)

この方とはさらに、話は膨らんで
「息子が滋賀の医大で小児科をされていること
 仕事が非常に忙しいそうなので春からは滋賀に引っ越して
 一緒に過ごすことになること
 滋賀に行くとこちらに通院できなくなるので
 次回の相談が最後になること」がわかり
「じゃあ、滋賀に行くまでに1kgでも体重を落とせる様 
 目標を決めましょう」ということで4回目。
ほんの少し減量効果が確認できたところでお別れになりました。

滋賀でも息子さんの勤務先の病院から紹介してくれたクリニックに
通院は続けられるようです。
そちらでも継続的に栄養指導を受けられる環境があることを祈っております。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは、北摂管理栄養士の島田です。

すこ~しだけ暖かくなってきました。
花粉が心配ですが寒いよりはマシと感じる年度末。
日々、ご利用者さま含めいろいろな方にお会いすると新しい発見があるものです。

先日も、関係機関の方との面談時での会話で衝撃を受けたのでお伝えします。

1件目は糖尿病専門医の先生と面談していたとき
「先生、最近はほんとに腎臓病(特に糖尿病性腎症)と診断された方が多くてですね
 相談も増えているんです」
「たしかに、ガイドラインができてからCKD(慢性腎臓病)と
 診断されやすくなっているからね」
「なかでも、いままでクレアチニンが高かったのに
 Drから腎臓病って言われたことなくて、 『このままでは透析になるよ』って
 急にいわれ、うちに相談に来られる方もおられて
 もっと早くに先生言ってくれたらよかったのに・・・て
 こぼされる方もおられて大変なんです。そういう方ってクレアチニン3とか
 4ぐらいあって、食事療養ではそこまで高くなるとなかなか難しいですよね」
「それはDrが早くにつたえる必要がある。
 クレアチニン2.0越えたら透析の話はしておかないと」
「そうですよね。あと、そうなってから減塩食とか実践しても
 なかなか、薄くて食べられないって方が多くて。必要性を伝えて継続がね・・・」
「糖尿の人は、血糖高いと味覚も落ちるからね。
 血糖をしっかりコントロールしないと減塩食も食べ続けるのはきついだろね」

それを聞いて(あ、そうだよな)と納得
 たしかに、血糖が悪ければ味覚も悪くなります。
 そう、当たり前ですよね。血糖不良が続いて腎臓が悪くなったのであれば
 味覚も当然悪い。そこに減塩食を食べろっていわれてもきついですよね。
「うすくて食べられない」というお声。よく聞きます。
減塩食になれていないから。自宅の食事とギャップがあるから。
味がしっかりつきにくいからなど理由はさまざまですが
もう1つ、血糖コントロールは良好か?も減塩食を続けてもらう上で
重要なファクターであることを改めてご指導いただいた面談でした。

2件目
病院の検査技師の方との面談
「最近、嚥下や咀嚼にお困り方へのサポートサービスを始めたんですけど
 やっぱり、噛む力って年々衰えるものなんだなって改めて実感しますね」
「へ~そうなんだ。でも、噛む力が弱ってくると軟らかいものしか食べなく
 なってきてしまわない」
「たしかに、栄養コントロール食食べている方からも 
 硬いから、もう少し軟らかくしてほしいって声が多くなってきて
 形態のバリエーションも増やしていかないとダメなのかなって思っています」
「ふ~ん。たしかに噛めないとつらいかもしれないけどね
 噛まずに食べられるものは消化も早いから、食事した後でもすぐお腹空くよね
 特に、糖尿の方とはカロリー制限で量が決まっているから
 やっぱりゆっくりよく噛んで食べないと、お腹空いて間食しちゃうでしょ。
 僕なんか、30回噛めってよく言ってるし、30回噛んで食べたら
 食事時間も長くなって満腹感あるもんね
 そういう意味では軟らかい食事だけじゃなくて硬い食品もよく噛んで
 食べる必要あると思うな。生野菜とかね」

そうですよね(たしかに噛むって満腹感出て間食予防になる)
硬いものは食べられないからと提供するものを軟らかくしてしまっては
空腹感がまして間食を促進してしまうかも!?
硬いものもしっかりよく噛んで食べることが基本だな。と
再認識した面談でした。

知識として常識として知っていることでも、しっかりと理解していないと
その大切さや必要性をご利用者さまに伝えることはできません。
栄養士としてわかっていたつもりでも、他人から改めて言われて
(あ!そうだったのか。そうだよな)と再認識し
いままでよりも深く理解することができました。
そういう情報をさりげなく
(たぶん先生、検査技師さんは僕が心の中で
 ものすごく納得していることは知らないはず)
教えてくれたことに感謝です。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは、北摂栄養士の島田です。

以前にブログで読書メーターの話をして
それ以降も読破した本を書籍・文庫・漫画関係なくアップしています。
ただ、最近はめっきり読む量が少なく読書量を更新できず・・・
読みたい本ばかりが増えている現状です。時間は作らないとダメですね。

さて、今回はそんな時間の話です。
先日お伺いしたお一人暮らしのK様
糖尿の数値が高くなり、間食も多く、なかなか血糖を下げることができていない
状況。包括支援センターの担当の方から少しでも配食でなんとかしたいと
ご依頼をいただきました。

ご本人、結構人見知りが強く、いきなり1対1での面談は拒否があるだろうと
ご配慮いただき、当日はK様とお近くにお住まいの娘様と三人で
ご面談させていただきました。

やはり、血糖が高く、間食もちょこちょこされていて
ふらつくと低血糖かもと心配されまた間食するの繰り返しで
徐々にHbA1C(ヘモグロビンエーワンシー)も6.9まで上がってきていました。
担当の先生からも6.5以下にはしたいね。と、指摘されています。

まずは、1.血糖が高くなる間食を控えてもらい
2.御飯が好きで、まず最初にご飯を食べてしまう癖を野菜から食べてもらい
3.週2回のデイサービスでの食事も600kcalと多かったので
ご飯の量100gまで減らしてもらえるようお願いすることをお伝えしました。

しかし、相談以上にびっくりしたのが、お住まいのマンションのセキュリティー!
もちろん、オートロックなのですが本人部屋の前に行くまでに
何重ものハードルがあります。

①まず、手始めに部屋番号から呼びを押して本人にオートロックを解除してもらう
②オートロック扉を入ったらエレベーターまでダッシュして
 その方の部屋番号を入力
『入力しないとエレベーターが空きません。
 さらに、ロック解除からエレベーター前のボタンで部屋番号入力を
 五分以内にしないと、またロックがかかりエレベーターのボタンすら
 押すことができなくなります)
③そして、無事エレベーターに乗れたら、今度は本人の部屋の階数が
 点滅しているかを確認して階数のボタンを押す。
 仮の本人が5階にお住まいでしたら、5の番号が点滅しています
 していなければ、5階まで上がれないので①に戻ってやり直しです。
以前にも、同じマンションにお住まいの方にお届けしたこともあるのですが
非常にセキュリティーが高く配送さん泣かせのお届け先。

業者用の搬入口を使わせてもらえないか娘様から管理人さんに
お願いしていただいたのですが、契約した業者のみしか
使用できず、今も上記の方法でお届けしています。

でも、何度かお持ちして御様子をご家族にお聞きしたところ
「受け渡しが大変ですいません。でも、やっぱり食事のおかげで
 血糖が下がっていて、本人は喜んでいます」と
うれしい言葉をいただきました。

時間制限のある配達ですが、血糖安定のお手伝いができるよう
配送さんにも、さらなる協力をお願いしたいと思います。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは。北摂の栄養士の島田です。

今月の電気代請求額も高額でした。
早く暖かい春がきてほしいものです。

さて、先月の栄養指導で不思議な現象に遭遇しました。
それは、70代女性、コレステロール値270で
脂質異常と診断されたA様からお聞きしたことです。

半年前にコレステロールが高くて指導にこられ
食生活からは、魚や野菜の不足と
肉好き(ほんと最近のご年配の方は肉食です)の偏食がみられました。

ご主人の趣向に合わせての食事だったことも一因ですが
これまでは特に食事に気をつけてこられなかったA様

コレステロールが高いことのリスクと食事の改善ポイントを伝え
肉食から魚・豆腐食に、そして肝心な野菜たっぷり食事に取り組んでいただくことに。

三ヶ月後、コレステロールが250以下に下がり
「順調ですね。しっかりしていますね」とフォローすると
「そうです、あれから肉をやめました。魚と豆腐を
 しっかり食べてます。主人からはお前のせいで肉が食べられないと
愚痴をこぼされてます」と厳格すぎるぐらい肉食系から変化していました
「まったく食べないのは鉄不足などにもなりますから
 週2~3回ぐらいは大丈夫ですよ。
 ご主人のストレスも少しは緩和してあげてください」と伝え、さらに三ヶ月後。

指導前に確認したコレステロール値は290!!!
(え!?なんで。肉食に戻し過ぎたのかな。どうしよう)と
指導の甘さを反省しながら面談に
「Aさん、数値上がってしまってますね。ごめんなさい
 肉食を許してしまったからですかね」と切り出すと

「そうお。でもね先生、先生の言う通り食事を見直してから
 私すごく調子がいいのよ。
 前は外出するのも面倒で家にいることが多かったけど
 食事を気をつけ出してから、外出も苦にならなくて
 この前も遠出して楽しかったわ。ここ最近では一番
 体調はいいし。うれしいわ~」と明るく切り替えされ

「え?そうですか。体調いいですか。それは何よりです。」と
とりあえず同調し
「でも、年末年始挟んだだけでこれだけ戻ることはないとおもうんですよ。
 A様は善玉コレステロールといわれるHDLが70と高くて
 動脈硬化指数も4以下ですから、すごく危険レベルではないです。
 ただ、この値が続くのは問題ですから次回三ヶ月後までは
 もう一回食事内容を気をつけながら療養してください」
と、お願いし、三ヶ月後には体調も数値も、もっとよくなった状態でお会いできる
約束をさせていただきました。

数値が高くなっても、体調がよくなることってあるんですね
一時的なものでしょうか?それとも体調変化の後に数値の
さらなる改善が見られるのでしょうか?三ヶ月後が楽しみです。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

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