原 満のブログの最近のブログ記事

こんにちは!

京都 管理栄養士の原です。

さて、先日あまりお付き合いのなかったケアマネージャー様からご相談があり、訪問してきた報告です。

90台の男性の利用者様で、これまで複数の配食サービスを利用されてきたが、どれも継続が出来ず2、3週間程でサービスが停止になってしまい、食事療法もストップして、入退院を繰り返しておられるとのこと。
担当のケアマネージャー(以下ケアマネと略)も、何とか在宅で安定した生活を送れるようにしたいがどうしたらいいものかと困っていたところ、病院の栄養課からはーと&はあとを紹介されたとのことでした。
ご相談に伺ったときは、ご本人様は入院中で、同居の息子様とケアマネさんが退院後の食事について、相談されました。

病院での食事制限の内容を伺い、血液検査のデータと、服薬の状況、歯の状況の確認等をヒアリングして、栄養アセスメントを行いました。

  • 本人の食嗜好が強く、刻み食では食欲が湧かない
  • 食事の内容をヒアリングすると、野菜ジュースや果物などの摂取量が多い
  • 以前は褥瘡があったが、現在は完全に治癒している。
  • 水分制限が一日1000mLであるが、守れていない。

以上の事がアセスメントして評価できました。

これに対して、

  • 刻み食では食欲が湧かない為、塩分の制限の中で納まる、見た目はそのままで軟らかいタベルソフトを提案
  • カリウムを多く含む食品を示し、控える
  • 褥瘡に再度ならないように、ベッド周辺環境を整える。
  • 水分制限が守れるように、一日の飲水量をペットボトルなどであらかじめ用意した水分だけで摂取する様にする

以上の事を提案し、配食が開始となりました。

配食利用後、状況を確認すると

現在の喫食状況は、おかずは半分程度で、粥を3杯ほど食べられる、とのこと。粥は水分が多く約500mL(160ml×3)が一日3回と他に飲水も取られているので、2リットル近くとっているとのこと。

塩分の制限は守れているが、水分制限が守れていません。

粥から軟飯へ変更する事が可能だったため、自宅で軟飯へ変更し、粥からの水分の摂取を減らすよう提案しました。

その他の飲水も粥の分を差し引いて用意して、一日1000mlの中で抑えられるように提案しました。

腎不全の方でも、タベルソフトは塩分が2g以下であり、提案が可能です。ただ、エネルギーが足りない為、マクトンオイルなどで、エネルギーのアップが必要です。

今後も喫食状況、飲水状況を確認しながら食事療法をサポートさせて頂きます。

管理栄養士 原 満

こんにちは!京都 管理栄養士 原 です。

2月も残すところあと10日弱となり、あっという間に日々が流れていきます。

さて、先日いつもご相談頂くケアマネージャーの方に栄養報告書を持参した際に、遺伝性の脊髄小脳変性症の方が、急に食事が入らなくなってしまって体重がみるみるおちていると相談があり、その日のうちにケアマネージャーと同行訪問してきました。

脊髄小脳変性症は難病指定を受けている疾患の1つで、全国で3万人以上の方が罹患している疾患です。

訪問先には私よりも年齢が若く、
元気いっぱいのお子さんが3人おられる女性の方でした。

四肢が上手に動かせず、普段の生活は車いす上で、飲水もトロミを付けて飲まれるが、エンシュアハイはトロミなくそのまま飲めました。しかし1日で1缶も飲めない日も多いとのこと。

BMIはやせすぎで、食事を取ることも負担を感じる事がおおく、ここ3ヶ月以内に3キロの体重減少があり、体重の減少を止める事が大きな目標となりました。エンシュア以外にも3食の内容の充実の為効率のよい補食を提案しました。

一日の必要エネルギー消費量は1640kcal

エンシュアハイで375kcalとれると仮定して、

エプリッチを提案し、主食は粥ではなく、エネルギーや蛋白質が多いパンがゆミックスを提案しました。

病院やリハビリの関係機関の方にも補助食品をいろいろサンプルでもらっておられたため、補助食品独特の味が苦手で食べれないものが多く、唯一食べれたのがエプリッチでした。

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今後はエプリッチを一日1個以上食べる事と、エンシュアハイを残さずに飲みきる事を目標として取り組み、体重減少を防止する事となりました。

私と同じように子育てをされながら、難病と闘っておられる姿に、自分ももっと一生懸命に頑張らなくてはと痛感させられます。

先日何十年ぶりに京都タワーを登りました。

京都の街並みはとてもきれいでした。

はーと&はあと 管理栄養士 原

 

こんにちは。京都、管理栄養士の原です。

だんだんと朝、夜が冷え込み、冬の訪れを感じています。

バイクでの訪問のため、手洗いうがいと、防寒をしっかりして、体調管理に努めたいと思います。

さて、先日ケアマネージャーさんから相談があり伺った女性の利用者様の報告です。

脳梗塞により身体の右半分に麻痺の後遺症が残り、飲み込む嚥下に障害が残っておられ、食事が食道ではなく気管に入り炎症を起こす誤嚥性肺炎で入退院を繰り返されておられました。今後は誤嚥を減らし自宅で安静に過ごせるように、食事を提案して欲しいとご依頼がありました。

ご自宅に伺い、MNAにてスクリーニングし、訪問看護ステーションの言語聴覚士の方と一緒に食事の形態の確認と、喫食状況等を確認しました。

加齢とともに嚥下機能が低下される方に比べ、脳疾患から嚥下機能に障害がある方は、急に嚥下機能に障害が出てしまう為、身体的な状況を受け入れられない事が多いのですが、この方もまさに食事の形態を受け入れられず、誤嚥を繰り返されていました。

年齢、身長、体重、活動強度、ストレス係数から一日の必要エネルギーは1200kcalでした。

タベルソフトの食事の形態でも飲み込みはできましたが、好き嫌いも多くあり、配食のお弁当での対応が難しい方でした。

そこで、お好みの商品を単品で好きな個数注文して頂ける、「あぃーと」を提案しました。

サンプルを食べて頂くと、一口食べられ、顔が輝き、もう一口と食事介助されるご家族に催促されるくらいお味を気に入って頂けました。

この食事をメインとして、その他1日の必要カロリーを充足できる商品として、エネルギーと蛋白質の補給の為

フードケアのエプリッチを提案しました。

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その他のおかずとして、

ホリカフーズの栄養支援茶碗蒸しや、

ニュートリーのパンがゆミックスなどを提案し、一日の食事のコーディネイトをしました。

あぃーとは見た目はそのままで、舌でもつぶせる軟らかい食事の為、安心して食べて頂けます。しばらくこの形態をしっかり守って頂くことで誤嚥のリスクを減らすことが出来そうです。

先週、嵐山モンキーパーク岩田山に家族と出かけました。

秋で紅葉の観光シーズンだったことをすっかり忘れていた為、観光客がとっても多い中、散策してきました。

おさるさん達にリンゴやラッカセイをあげられるコーナーで子供たちがとても興奮して、楽しんでいました。

帰り道おおきなわたがしを販売されているザラメというお店で自分の顔より大きい綿菓子をほおばりました。

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はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは。京都、管理栄養士の原です。

残暑が厳しく、秋が待ち遠しいですね。

さて、先日病院の管理栄養士さんからご紹介頂き、訪問したご高齢夫婦の報告です。

80代前半でご夫婦2人暮らし。
奥様は軽度認知傾向で、腰椎圧迫骨折を複数回されたことより、背骨が曲がり、支えなく歩けず、トイレと食事以外はベッド上で過ごしておられました。歯がほとんど欠損して、やわらかい食事しか食べれなくなっておられました。また水分摂取時によくムセて、もどしてしまう事があるとご主人からの情報がありました。
奥様のお食事はタベルプラスの軟飯付きで、やわらかくて食べやすい食事形態にし、嚥下機能の低下が予想される為、お茶にはトロミ剤(ツルリンコ)を使用して頂くようにお伝えしました。トロミ剤の使用でお茶など服用時にムセが減ったとのことで、ご主人が大変喜んでおられました。やせておられたので、いろんなお味が合って美味しいエプリッチもサンプルでお試しいただきました。
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つるりんこ(素早くトロミが付きます。だまになりにくい)

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エプリッチ(美味しいお味で高エネルギー、高タンパク)

ご主人は、しっかりとした几帳面な方で優しい口調で奥様の事をお話されるおおらかな方でした。ご主人が家事全般をされていますが、胸部動脈瘤の手術の必要があり、奥様の介護を他の方に1週間だけお願いできるタイミングで1週間手術入院されました。退院時に病院の栄養士から減塩の必要性を説明されていたけれど、スーパーの出来上がった惣菜でしか、食事準備が出来なかったため、配食を利用するように進められたとのことでした。

訪問して、一日の食事摂取内容(1300~1800kcal、塩分7.5~12g程度の摂取量でした。)をヒアリングし、身長体重からHarris-Benedictの式より基礎エネルギー消費量を算出すると959kcal/日、活動強度1.2、術後の為ストレス係数を1.2として、一日の全エネルギー消費量は1380kcal/日でした。

夕食だけ配食を希望されたいとのことで、一日塩分制限6gの指示が病院から出ておられるため、配食以外の朝、昼の合計で塩分が4g以上にならないように下記の事を守っていただくようにご主人にお伝えしました。(朝食の推定塩分摂取量は1.0g程度だったため主に昼食に注意して頂きました。)

① 昼食の麺類はそうめんやうどんより、塩分が0gである物が多いので、そばを選ぶ事。
② 麺類はぶっかけより、ツユをつけて食べる事。
③ ツユは減塩の物を選択する。
④ ツユを飲み干さない。

以上の事を守りながら、夕食として520kcal、塩分2.0g以下の食事、塩分調整食1600kcalを提案しました。

高齢化社会で、独居の世帯や、高齢夫婦の世帯で、これまで奥様が食事の準備をされていたが、奥様不在もしくは、奥様が介護必要になり、80歳を過ぎてから男性の方が食事の準備をしないといけない世帯が増えています。
配食サービスの需要もますます高まっていますが、
在宅でも管理栄養士が個々の方に合わせたお食事をお届けする必要も、
ますます高まっていると思います。
なぜなら、嚥下機能が低下して、トロミ剤を利用すべきという事を、誤嚥性肺炎になって入院して病院栄養士から言われてはじめて知る方や、配食以外の食事をどのようにすれば、塩分制限の食事療養がしっかりできるのか、分からず困っておられる方が多いからです。

在宅での管理栄養士の必要性がもっと広まってくればと思いながら、毎日利用者様の栄養相談をお受けしています。

はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは。

京都 管理栄養士 原です。

35度以下の日が続き涼しく感じる毎日です。しかしまだ暑い日は続きますので熱中症にお気を付け下さい。

さて、91歳のお母様と同居の息子様が、お母様が最近急に食事が入らなくなって心配されているとケアマネージャーより連絡があり、一緒に訪問させて頂きました。

口腔内の状況は歯が前の下の歯が1本ある以外は欠損されており、歯茎で食事を取られている状況でした。

日中の多くの時間をベッド上でお過ごしで、一日1食ヨーグルトにアミノ酸のパウダーを付加して、肉じゃが等の惣菜などを少量摂取されておられたのが、最近はほとんど食べられなくなってしまっているとのこと。

MNAで栄養状態をスクリーニングすると14点満点中1点と低栄養でした。またアセスメントでは16点満点中3.5点で、やはり低栄養でした。

普段はベッド上で寝ておられるが、トイレには壁をつたって歩いていかれる為、ふくらはぎの周囲計23センチではあるもののご自分の体重を支え歩行できる筋力は残っておられました。(これはとても驚きました!)

この方の身長と体重からHarris-Benedictの式より基礎エネルギー消費量を算出すると、784kcal、寝たきりの為活動係数1.0、ストレス係数を1.0として計算すると、一日の必要エネルギー量は784kcalでした。

息子様としては、お母様に経口で食事を取って欲しいと言うのが一番の希望であり、その次に今以上に体重を増やしていければと思っておられました。

この希望に沿うように、1ヶ月1kg程度の体重増加の為、一日のエネルギーに233kcal付加した1017kcalのエネルギー摂取が必要でした。

食欲が低下されているため、食事以外での補食、水分摂取の水分にもエネルギーが追加できる事が必要になりました。

歯がない為、食事はタベルソフトおかずのみ200kcalに自宅で炊かれるご飯(160kcal)にカロリーたんぱく質アップの為に下記の商品を提案しました。

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PFCパウダーで50kcalアップと蛋白質の付加

その他の補食として

アイソカルゼリーHC150kcal

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リハタイムゼリー100kcal

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エプリッチドリンク143kcal

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を提案して、お口に合うもので効率よくエネルギー、蛋白質、水分を摂取して頂けるように提案させて頂きました。

食事量が低下されても、ご家族の希望はやはり普通のお食事に近い形態の食事をお口から取って、今の状態を維持したいという希望でした。

今後も喫食状況を見ながら、サポートさせていただく予定です。

はーと&はあと 管理栄養士 原

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管理栄養士プロフィール

  • 大都 宏子
  • 島田 天心
  • 小山 祐子
  • 磯好 幸枝
  • 竹本 敏美