原 満のブログの最近のブログ記事

こんにちは!

京都管理栄養士の原です。

桜もすっかり散り、寒暖の差が激しく体調を崩される方も多いです。

今日は、よくご相談頂く「貧血改善」についてのお話です。

まず貧血とは、

血液の中の赤血球の中にあるヘモグロビン(血色素)の濃度が低下した状態です。
ヘモグロビンは、体中に酸素を運搬する働きをしますが、この濃度が低下した貧血の状態となると、全身へ酸素が十分に行きわたらなくなってしまいます。

貧血には4種類あります。

① 鉄欠乏性貧血・・鉄の不足によりヘモグロビンの産生が低下します。貧血の大部分がこれに当てはまる場合が多いです。

② 再生不良性貧血・・骨髄の造血幹細胞機能不全の為、血液が産生できなくなって起こる貧血です。

③ 巨赤芽球性貧血・・ビタミンB12または葉酸の不足による貧血です。摂家級が形成される前の段階の赤芽球の増殖に異常が生じて起こります。

④ 溶血性貧血・・血球の破壊によって生じる貧血です。

今日は上記の内、①の鉄欠乏性貧血の改善についてです。

鉄欠乏性貧血は女性に多くみられる貧血で、生じる原因としては、

  • 偏食やダイエットなどによる鉄の摂取不足
  • 妊娠、授乳、成長などにより身体の鉄の必要量が上がり、体内の鉄の不足
  • 胃切除手術後や、胃酸分泌の低下などによる鉄の吸収の低下
  • 月経過多、潰瘍、痔など失血による鉄の排泄増加

等が考えられます。貧血が見つかれば、原因を明らかにすることが大切です。

改善方法としては、鉄剤の処方等と合わせて、食事療養で改善できる可能性があります。

鉄欠乏性貧血の食事療養の仕方は4つあります。

① 鉄を含む食品をしっかり取ること。
食品に含まれる鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄に分かれます。ヘム鉄は吸収しやすいため、ヘム鉄を含む食品を効率よくとる事が望ましいです。

ヘム鉄が多く含まれる食品は、レバーなどの内臓類、魚類の血合いの部分、獣肉類にも多く含まれます。

② たんぱく質をしっかり取ること。
赤血球やヘモグロビンはたんぱく質の材料となる為、不足しないようしっかり取る必要があります。肉や魚に含まれるたんぱく質は非ヘム鉄の吸収を高める作用があります。

一日量の目安は、卵1個と豆腐半丁、肉、魚それぞれ一切れずつ

位が目安となります。

③ ビタミンCをしっかり取ること。
ビタミンCは非ヘム鉄を吸収しやすくしてくれます。ビタミンCは水に溶けやすく熱にも弱い為、生で食べた方がより多く摂取することができます。多く含む食品としては、果物や野菜に多く含まれます。

④お食事と一緒に飲むのは水か、ほうじ茶等を取る事。
お茶に含まれるタンニン(苦み成分)は、鉄の吸収阻害をしてしまうため、お食事と一緒にとる水分としては、お水か、ほうじ茶または麦茶などがいいでしょう。

食事からもしっかりヘム鉄を取り、吸収を助けるビタミンCをしっかり取る事が大事となります。皆さまの貧血が少しでも改善できますように。

おやつでも簡単にヘム鉄を多く含むゼリー(どちらかというとグミに近い)商品をお取扱いしております。

ヘム鉄入りグレープゼリー

美味しいお味で、貧血改善にもお役に立てます。

先日浜大津のハッピードリームサーカスに家族で観覧してきましたが、初めてのサーカスだったので、子供たちも大変大興奮でした。

はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは! 京都 管理栄養士 原です。

寒さがだいぶ和らぎ、ぽかぽかと春の訪れを感じるこのごろです。
温かくなると、いままでお家にこもっていた方も、外にでてみようと言う気持ちにもなりますね。

さて、はーと&はあとでは生活習慣病などでお食事制限がある方向けに
32食種のお食事をご用意しております。

長期糖尿病を罹患されておられたり、高血糖状態が継続して血糖のコントロールが悪い状態が継続すると、合併症として糖尿病性腎症へと進行します。

今までは血糖のコントロールの為に、主食や、糖質を多く含む野菜の摂取を制限されていた方が、腎症に進まれると、さらに塩分とたんぱく質、さらにカリウム、リン等の制限がかかり、大きなストレスを感じられる事が多くなります。

腎臓の働きと腎機能が低下して働きが悪くなると下記のような症状がでてきます。

① 老廃物を排出する機能が低下して毒素が全身に回る
② 余分な水や塩分を排出する機能が低下して水分が身体に溜まる
③ 貧血
④ 骨折のリスクが増加する

腎臓の機能の低下は、血液検査でも分かりますが、ご本人様の自覚症状として、下記のような症状が出てきます。

悪心、嘔吐、出血、神経障害、心不全、高血圧、電解質異常
頭痛、貧血、倦怠感などなど

腎臓の機能低下は軽度であれば、食事療養をしっかりして頂くことで回復、改善への見込みはあります。

しかし、中から重度の場合、腎臓機能がなかなか良くなることはなく、悪化しないように今の状態を維持していく必要があります。

腎機能を維持する為の食事療養には、塩分の制限とたんぱく質の制限が必要となります。

はーと&はあとの配食のご利用日以外に何を食べたらいいかのご提案もさせて頂いています。コンビニや中食等ではなかなか塩分制限の方の食事の選択は難しくなります。

コンビニでのレトルトパックされたものを上手に塩分を見て選択できる方には、塩分を見て、塩分の低い物を選択されたり、
全体の量から量を減らして召し上がる事で、合計2g以下になるように選択して頂けますが、

塩分を見て購入することが難しい方には、下記のレトルト商品等をオススメしております。

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これならご飯と、おかずをそろえても塩分とたんぱく質を制限の範囲内で納められますね。安心してお召し上がりいただけます。

腎機能が低下された方でも、食事を楽しみながら腎機能をしっかり維持して頂くお手伝いをして行きたいとおもっております。

はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは、京都管理栄養士 原です。

寒さが続く毎日ですが、体調など崩されておられませんか。

インフルエンザが大流行しております。

帰宅されたら、しっかり手洗い、うがいをするだけでも、予防に効果的です。予防にしっかり努めてくださいね。

さて、先月1月12日から14日までの3日間開催された
日本病態栄養学会の年次学術集会に、管理栄養士の徳山さんと参加して参りました!

演題発表や、モーニングセミナー、教育講演、コントラバシー、パネルディスカッションなど多数を受講して、スキルアップにつながる勉強をしてきました。

在宅の利用者様や、栄養指導の患者様に活かせるようにしていきたいです。

今回の学術学会では、血糖降下剤である、SGLT2阻害薬に関する研究発表が多くありました。

血糖降下剤には、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞に直接働きかけて分泌を促進する物や、脂肪組織に働きかけてインスリン抵抗性を改善する物、肝臓での過剰な糖新生を抑える物、小腸で糖質をブドウ糖に分解する酵素を阻害する物、注射にてインスリンを直接注射して血糖値を下げる物等があります。

SGLT2阻害薬は尿中に糖を排出し血糖を下げるお薬です。

腎臓は老廃物をろ過して、尿中に排泄する機能を持っていますが、高血糖時は処理が追いつかず、尿中にもブドウ糖が排泄されてしまいます。

腎臓でブドウ糖の再吸収の働きをしているのはSGLT2という仕組みです。このSGLT2の働きを阻害して、腎臓での糖の再吸収を阻害し、尿中に排泄させる薬となります。

血糖値が高い時に、尿糖へと排泄をさせる働きを持っており、インスリン分泌を促すわけではない為、低血糖の心配もないのです。

尿糖が増えるので、膀胱などへの感染症のリスクも増える等の副作用があります。

食事療養と運動療法だけで、血糖コントロールがうまくいかない場合、薬物療法を併用される方も多い中、管理栄養士として、患者様、利用者様がどんなお薬を飲んで血糖管理をされているかもしっかり把握する必要があると、強く感じます。

今回の学会ではランチをしながら受講できるランチョンセミナーも参加してきました!

ランチョンセミナーは人気があり、お弁当も食べれるとのことで、朝の7時からチケット取得に並びました!

お弁当も受講したセミナーもとてもよかったです。

お弁当は写真を撮りました!はーとのお弁当の方がお野菜がたくさん入って美味しかったのはここだけの内緒です。。

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はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは、京都管理栄養士 原です。

身体の芯から冷えそうな寒さが続いておりますが、

お風邪などひかれておられませんか。

今日は、便秘のお話です。

女性の方、高齢の方に多い便秘。

3日以上便通がない。

便通があってもまだお腹に便が残っているような感じがする。

排便が困難

便秘にもいろいろ種類があります。

便秘の原因として

①加齢

②水分不足

③食物繊維の不足

④環境の変化

これ以外にも多数原因が考えられます。

便秘でお困りの方は、医療機関で便通が良くなるお薬を処方されている方も多いと思いますが、ご家庭で出来る便秘解消の方法を二点ここでご紹介いたします。

① 水分をしっかり取る。
口から入った食事は、胃、小腸、大腸を経て便として排出されます。大腸では水分を吸収する為、少しでも多くの水分を摂ると便通の改善が期待できます。

② 食物繊維をしっかり取る。
食物繊維とは、食事として食べても、消化酵素により消化できない栄養素です。主に不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分かれます。
不溶性食物繊維は、野菜や芋、穀類などに多く含まれています。
水溶性食物繊維は、水に溶ける性質を持っており、海藻類などに含まれています。

毎日しっかりご飯や野菜などを食べることで、食物繊維は摂れますが、摂取目標とされている成人女性は20g、成人男性は18gに比べてみるとおそらく不足されている方の方が多いと思います。

野菜は生野菜よりゆで野菜の方がかさが減り、たくさん食べられる為、食物繊維も多くとれます。
しかし、野菜が苦手、カリウム制限があってそんなにたくさん食べれない方の場合は、手軽にとれてカリウムも微量の、食物繊維の粉末等が販売されています。活用すると、食物繊維の摂取量も多くなり、便秘改善にも期待が出来ます。

はーと&はあとでもお取扱いのある食物繊維として、下記の商品があります。

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6gの分包の物でも5.1gの食物繊維が摂取できます。お茶にとかして飲んで、簡単に補給が出来ます。

是非、便秘の方はご相談ください。

はーと&はあと 管理栄養士 原

こんにちは 京都 管理栄養士 原です。

 

木々は紅葉してきれいですが、寒風が吹いています。お風邪などひかれておられませんか。

私はしっかり防寒をして備えています。

 

 

さて、今回は、透析されている方からの配食のご依頼でご自宅に伺ってきました。

 

「血液検査の項目のリンの値が最近高くなってしまって、リンを先生に控えるように言われたが、何にリンが多く含まれてるのかわからない。」

 

ご本人に毎日お食事の準備をされる奥様が大変困っておられ、はーと&はあとなら配食と担当の管理栄養士に随時栄養相談もできるという事をケアマネージャーの方にご紹介いただいたことがきっかけでした。

 

一般の健常者の皆様には、透析はなかなか身近にないので、ご存じないかもしれません。

透析とは、老廃物の排泄という機能が、腎臓の機能低下により行われなくなってしまった時の腎機能の代行として行われる血液浄化です。

透析には血液透析と、腹膜透析があり、食事療養の基本としては下記の違いがあります。 

(血液透析と腹膜透析の技術的な仕組みについては省略しております。)

血液透析

➀蛋白質を適正量とる。(蛋白質の過剰は腎臓の負担になり、カリウムとリンの過剰を招く。不足は低栄養につながる。)

➁高血圧の管理から、体重、水分、食塩を制限する。

③エネルギーを適正量とる。(エネルギー不足は低栄養を招く)

④カリウムとリンを制限する。

⑤便秘に気を付ける。

 

腹膜透析

➀蛋白質を多めにとる。(廃液に蛋白質が漏出する為。)

➁エネルギーの過剰摂取を防ぐため、透析液のエネルギーを食事摂取量から差し引く。(透析液にブドウ糖が含まれている為、透析液からもエネルギーが供給されている。)

③カリウムは制限しない。(廃液にカリウムが漏出する為、透析前のようなカリウムの制限が必要なくなる。)

④リンを制限する。(透析ではリンの除去が得意でない為。高リン血症では骨が弱くなるだけでなく、血中のリンがカルシウムと結合し動脈硬化の原因となります。)

(参考 メディカ出版 透析患者の食事指導)

 

しかし、リンの制限については問題が。

何を食べたらリンを取りすぎになってしまうのか。これはたべてもいいの?

奥様から食卓によく出る食品のリンの量の質問が沢山でてきました。

 

そこで、リンの取りすぎがないよう下記の事を守って頂くように指導しました。

➀ 動物性蛋白質には、蛋白質含有量が多く、摂取しすぎるとリンも取りすぎにつながる。

➁ 加工品や調理済み食品には食品添加物としてリンが多く含まれているので、使用を避ける。

③ 3食以外の間食ではリンを50㎎位に抑える。(間食のリンが50㎎含有される写真が載った資料を見ていただき、食べるときの量の調節に役立てていただくようにしました。)

④ 乳製品にはリンが多く含まれるので量(牛乳なら120ml位まで)に気を付ける。

 

リンは甘味などのように味覚ではわからない為、リンを制限しなくてはいけなくなると、食事が怖くてできなくなり、ご夫婦の中でも食事準備をされる奥さまが大きなストレスを感じていらっしゃいました。

 

配食で食事をお届けし、その食事を食べていただきながら、その他の朝食や間食等の

食事量をお示しする事で大きな安心を感じていただけました。

 

お食事療養は毎日の事ですから、なるべく大きなストレスを感じずに継続していただけるようサポートしてまいりたいと思います。

 

 

 

11月26日に京都の嵐山にある大和学園京都栄養医療専門学校さんで、

第二回 適塩フォーラムに、管理栄養士の相山さんと一緒に参加させていただきました。

減塩食をご試食いただきながら、皆様とたくさんお話しさせていただきました。

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寒くなると血管が収縮して細くなり、血液を送るために大きな力が必要となる為、血圧が上がりやすくなります。

冬場はぽかぽかとお部屋を温めながら、減塩のお食事で塩分を取りすぎないことが大切です。

 

はーと&はあと 管理栄養士 原

 

 

 

 

 

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